
薬剤師 微熱
在宅業務担当しています。音楽と自然が大好きです。好きなことには熱中するタイプで、最近ピアノを始めました。健診でコレステロール高めと指摘されるお年頃ですが自転車で毎日駆け回っております。人生の最期を迎えるその時に、「いい人生だった」と言えるように過ごしたいと思っています。

9月から、また畑を再開しました。
「がんばります!」
と元気よく書きたいところなのですが……
実は、再開する前はちょっと気が重かったのです。
夏の間、収穫した後の畑の片付けや子どもたちの夏休みイベント、訪問で外へ出る機会も多く、すっかりバテ気味。
「……ちょっと面倒だなぁ」
正直、そんな気持ちがありました。
それでも、時間は待ってくれません。
重い腰を上げ、試しに子どもたちに声をかけてみると、
「やりたい!」
と、一緒に作業をしてくれました。
しかも、春に一度お手伝いをしてくれていたので、
「私これやる!」
「次はこれやっていい?」
と、ずいぶん積極的。
「おぉ、頼もしい!」
なんて思いながら、一緒に作業を進めました。
そして、さらに嬉しいことがありました。
畑で知り合った方が、
「手伝いに来たのか!偉いねぇ」
「またよろしくね」
と、子どもたちに次々と声をかけてくださったのです。
前回のマルシェに来てくださった方からも、
「次はいつやるの?」
と声をかけていただきました。
たった一言。
でも、その一言がとても嬉しい。
「自分がやりたいからやる」
もちろん、それも大切です。
でも、
「楽しみにしてくれている人がいる」
「応援してくれる人がいる」
そう感じると、不思議ともう一度動き出す力が湧いてきます。
これは、畑だけの話ではないのかもしれません。
健康のために運動を始めたい。
食生活を少し変えてみたい。
薬をきちんと飲みたい。
何か新しいことを始めたい。
そう思っていても、体調や年齢、仕事や家庭の事情など、さまざまな理由で「なかなか一歩が踏み出せない」ということがあります。
そんなとき、
「頑張って!」
と言われるより、
「一緒にやってみようか」
「またできるときにやればいいよ」
「楽しみにしてるね」
そんな言葉のほうが、案外、人を動かすことがあるのかもしれません。
今回の畑でも、私を動かしてくれたのは、土や野菜だけではありませんでした。
子どもたちの「やりたい!」。
畑で出会った方の「またよろしくね」。
マルシェのお客さんの「次はいつやるの?」。
そんな小さな声が、私の背中をそっと押してくれました。
土に触れて汗を流して、作業を終える頃にはへとへと。
気がつけば、夕暮れになっていました。
「お疲れ様!今日は外に食べに行こうか」
そう言って、子どもたちと食べた夕食は、いつもより楽しくて、美味しくて。
「やっぱり、畑やってよかったなぁ」
そんなことを思いました。
畑を始めたときは、野菜を育てて、マルシェで販売して、薬局をもっと身近に感じてもらえたら――
そんなことを考えていました。
でも、いつの間にか、私自身も畑に育ててもらっているようです。
人とのつながりに元気をもらい、
「もう一回やってみよう」
と思える。
そんな経験を、これからも大切にしていきたいと思います。
さて、次は何をしようかな?
無理なく、ぼちぼち。
時には「今日は面倒だなぁ」と言いながら(笑)。
それでも、誰かの「楽しみにしてるよ」が、誰かの次の一歩につながる。
そんな場所を、畑でも薬局でも、少しずつ育てていけたらと思います。