Z世代の私が考える、若者の薬物乱用

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薬剤師 とんちゃん

薬剤師のとんちゃんです! はる薬局グループのTikTok、YouTubeショート動画を担当。 スタッフの楽しい⽇常動画をお送りしております! ⼤学⽣の時、実習⽣として「はる薬局」にお世話になり、現在は薬剤師として勤務しております。 薬剤師としてはまだ若⼿ではありますが、皆様の⼼と身体の健康を全⼒でサポートしていきたいと思っております。

 

こんにちは!薬剤師のとんちゃんです!

やっと夏の暑さも落ち着いて、少しずつ過ごしやすい季節になってきましたね

今日はお薬について、少し踏み込んだお話をしようと思います。

 

★若者の薬物乱用について

薬剤師になって4年目、現在27歳。

いわゆる『Z世代』にあたる私が、身近で感じている「若者の薬物乱用の現実」についてお話します。

薬物乱用と聞くと、「そんなの一部の人でしょ?」と思う方も多いのではないでしょうか。

私自身も子どもの頃は、「ダメ。ゼッタイ。」と教えられてきました。

その時イメージしていたのは、覚せい剤など、普段の生活では縁のない薬物でした。

ですが近年増えているのは、それとは少し違います。

実際には、身近に手に入る薬を使った乱用がとても多いのです。

例えば

・市販の風邪薬や睡眠薬の大量摂取

・糖尿病の薬を使った過度なダイエット

こういった行為が広がっています。

私自身も、実際に身の回りでこんなことを経験しました。

知人が、薬の大量摂取で命の危険にさらされ深夜に救急車で運ばれたり、

標準体重を大きく下回っているにも関わらず、注射や内服薬を多用し、無理なダイエットを続けようとしたり。
普段何事もなく過ごしているように見えても、1人で抱え込み、誰にも話せないまま薬物乱用に走ってしまう人は少なくありません。

身近な環境だけでもこれほど多いのですから、社会全体ではきっと想像を超えるほどのケースがあるのだと思います。

 

なぜ、こんなことが起きているのか?

私なりの解釈ですが、

一つには、インターネットの普及があると感じています。

スマートフォン1つで、国内外の薬が簡単に買えてしまう時代。

きちんとしたリスク説明がないまま販売されているケースが多く、成分がよく分からない薬でも簡単に指一本で入手できてしまうのです。

さらに、SNSの影響も大きいと考えています。

他人の生活や外見が簡単に見える時代になり、自分と比較して落ち込んだり、
一般の方であっても、一枚の写真をきっかけに、体型のことなどを勝手に取り上げられ、
見ず知らずの人たちに議論や批判をされてしまうこともあります。

そうしたインターネットからもたらされる『ストレス』も、薬に頼ってしまう一因になっているように感じます。

若者からはよく、

「憧れの人が使っていたから」

「みんな使っているから大丈夫」

「将来のリスクより、今の苦しみを減らしたい」

といった声も聞きます。
これは大きな社会問題だと私は思います。

 

必要なのは「心のケア」

薬物乱用を防ぐには、注意喚起だけでは足りません。

若者が抱える不安やストレスに寄り添い、心のケアをしていくことが大切だと私は思います。

私自身、SNSを通じて薬物乱用のリスクや、ネットでの思いやりの大切さについて発信するようにしています。

もちろん、この問題をすぐに解決することはできません。

そのために一人でも多くの方に現状を知っていただくことが必要であると思っております。

 

 

どうか、これからを生きる方たちが、なるべく薬に頼らず希望を持って歩める社会になりますように。私も薬剤師として、その一助になれればと願っています。