
薬剤師 たまちゃん
長年薬剤師として、地域の皆様の健康をサポートしてきました。 私自身も子育て真っ只中、更年期を経験しているからこそ、 同じように悩まれている方々の気持ちに深く共感できます。 ホルモンバランスの変化による体調不良や、心の揺れ動きなど、 一人で抱え込まず、ぜひお話を聞かせてください。 自身の経験に基づいたアドバイスで、皆様の心と体の健康をサポートいたします。
血圧の薬は一度服用したらやめられないの??
結果論から言うと、はい、そうなります。
ただし、その理由は薬側にあるのではなく、患者さん自身にあります。
つまり、血圧を下げる薬は、一度服用するとやめてはいけないという特徴の薬ではありません、という意味です。
若くて血管が軟らかいうちは、血圧は高くなりません。一時的に高くなっても、柔軟性があるので血管ダメージは問題ないです。
ところが、年齢とともに、血管が硬くなり、血圧が高くなってきます。血管が、変動する血圧に耐えきれなくなってきます。
その状態を放置すると、ますます血管は硬くなり、遂には破れてしまう、という大変な事に繋がります。
そろそろ、血管がしんどくなってきた頃、つまり血圧が上がってきた頃、救世主である血圧を下げる薬(降圧剤)によって、血管を助けてあげる必要があります。
つまり、血圧の薬を飲み始めるという事は、老化が原因というわけです。
若返るわけにはいきませんね。
ですから、血圧の薬を飲み始めたらやめられないのは、薬が原因ではなく老化が原因、という結果論になります。
血管は全身を巡ります。
血圧が高い状態は、血の流れがスムーズではありません。そうすると、心臓はより頑張る必要がありますし、腎臓のろ過機能にも負担がかかります。また、脳への血流も不十分となり、機能低下の原因となります。
血圧の薬を飲み続ける事による副作用を心配する方もいらっしゃいますが、それよりも血圧が高い状態を治療をしないで放置している方が、よっぽど負担が大きくなるという事です。
必要となれば、しっかり血圧の薬を服用して、治療をつづけて行く方が安心である、という事がわかっていただけたでしょうか。