健康とコーヒーのいい関係

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薬剤師 徳さん

訪問薬剤師の徳さんです! 地域の皆様が安心して在宅療養を送れるよう、お薬に関するサポートをさせて頂いています。病院や薬局への外出が難しい方、お薬の管理が不安な方など、お気軽にご相談ください。患者様一人ひとりの状況やニーズに寄り添い、丁寧な説明と服薬指導を心がけております。

健康とコーヒーのいい関係

 

みなさんは、毎日のコーヒータイムをどんな風に楽しんでいますか?

薬局で患者さんとお話していると、「朝はコーヒーがないと始まらないんです」という声をよく耳にします。実は私自身もその一人で、毎朝の一杯をとても大切にしています。

 

妻と一緒にハンドドリップでコーヒーを淹れるのが日課で、朝のささやかな ritual(習慣)が一日の活力になっています。好きな豆の産地はインドネシアやブラジル、コロンビア。産地ごとの個性を味わうのも楽しみのひとつです。最近は思い切って焙煎機を購入し、自分で焙煎することにも挑戦中です。豆の香りが広がる瞬間は格別で、ますますコーヒーの奥深さに魅了されています。

 

そんな身近な存在であるコーヒーですが、健康との関わりも気になるところです。代表的な成分「カフェイン」は眠気を防ぎ、集中力を高める作用があります。頭痛薬にも配合されるほどですが、摂り過ぎると不眠や動悸、胃の不快感につながることもあるため適量が大切です。

 

もうひとつ注目したいのが「ポリフェノール(クロロゲン酸)」です。強い抗酸化作用があり、動脈硬化や糖尿病など生活習慣病の予防に役立つ可能性が報告されています。さらに近年の研究では、適度なコーヒー習慣が心疾患や認知症のリスクを下げる可能性も指摘されています。

 

ただし、飲み方には工夫が必要です。砂糖やシロップをたっぷり加えてしまうと健康効果が損なわれてしまいます。ブラックや少量のミルクで楽しむのがおすすめです。また、妊娠中・授乳中の方はカフェイン量に注意が必要ですし、一部のお薬の効果に影響を与える場合もあります。気になる方はぜひ薬局にご相談ください。

 

一般的に健康な成人であれば1日3〜4杯までが安心とされます。夜遅くは控えるなど、ご自身の体調や生活リズムに合わせた飲み方を心がけましょう。

 

コーヒーは飲み方次第で健康を支え、暮らしを豊かにしてくれる存在です。私自身も、妻と一緒に楽しむ一杯や焙煎のひとときが心を落ち着け、健康的な生活の一部になっています。皆さまもぜひ、自分らしい「コーヒーとのいい関係」を見つけてみてください。

 

〈薬剤師からのワンポイントアドバイス〉

・カフェインの効果は摂取後30分〜1時間ほどでピークに。眠れなくなる方は午後以降は控えましょう。

・コーヒーは一部のお薬の効果に影響を与える場合があります。お薬はコーヒーではなく水で飲むのが安心です。

・砂糖や甘味料の摂りすぎには注意。「1日3〜4杯・甘さ控えめ」が、コーヒーを健康的に楽しむコツです。